全日本アタマ連盟公式BLOG

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最後の一押し

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僕たちはいつだって決断を迫られている

 みなさん、今日も裸になっていますか?卓上のハッケヨイです。

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 見目も麗しい5アタマ、いわゆる『3センチ』の手牌。上家下家のf:id:AllNipponAtama:20190411131903p:plainを上手に捕らえて口が開いているのも良いですし、道中をケアしてf:id:AllNipponAtama:20190410144139p:plainが残っているあたりがなんとも乙です。もし先制でここまで行けたらもう笑いが止まりませんね。

 そうこうしているうちに、上家から打ち出されるf:id:AllNipponAtama:20190410144139p:plain高らかに「アタマッ!」としてはたと気付きます。本当にこれをアタマしていいのでしょうか?残りの2人がもうすでにハダカを聴牌していても?2件ハダカを相手にここから生牌のf:id:AllNipponAtama:20190411144232p:plainf:id:AllNipponAtama:20190410042012p:plainのどちらかを打ち出すのは、もしかすると最大級の暴牌なのでは?

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 「こんなレアケース考える必要があるの?」というのは素人考え。全員でハダカを目指していれば、10局に1局はこんなシチュエーションに出くわします。地獄の扉は、望む者も望まぬ者にも平等に開かれるのですから。たかが役満、されど役満。さて3人目の裸者は、最後の一牌にどれだけ押してもいいのでしょうか。

にぶいちおすし

 今日はこれだけ覚えていって下さい。「にぶいちおすし」。何の略かはすぐ判りますね。「二分一(にぶいち)は(お)押したら(す)すぐ(し)死ぬ」です。

 

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 三人アタマの終盤では、生牌が数種類に限定されるケースがままあります。ではここで、場に切れていない生牌がf:id:AllNipponAtama:20190411144232p:plainf:id:AllNipponAtama:20190410042012p:plainの2種類のみだったとしましょう。ここからf:id:AllNipponAtama:20190410144139p:plainをアタマして裸聴牌を取るのは東尋坊確定演出です。その理由を、順を追って考えてみましょう。

 まず、生牌のf:id:AllNipponAtama:20190410144139p:plainを切った裸者(仮にA)はほぼ確実にf:id:AllNipponAtama:20190411144232p:plainf:id:AllNipponAtama:20190410042012p:plainのどちらかで待っています。もしあなたかもう一人の裸者(仮にB)の現物を持っているなら、単純に枚数差でAがBに対して生牌のf:id:AllNipponAtama:20190410144139p:plainを押す必要が無いからです。

 次にBは、これはまだAか貴方の一枚切れ現物、いわゆるロックオン牌で待っている可能性があります。しかし、この後にf:id:AllNipponAtama:20190411144232p:plainf:id:AllNipponAtama:20190410042012p:plainいずれかの生牌を掴めばこれもほぼ確実に待ちをチェンジします。ロックオンはあくまで相手に掴ませた時に毀れることを期待したものであって、そのために放銃リスクを負うのはあまりにも愚かだからです。

 では、ここであなたの立場に立ち返りましょう。AとBの待ちの取り得る可能性は以下の6つのパターンに集約されます。

1.Aはf:id:AllNipponAtama:20190411144232p:plain待ち、Bはロックオン待ち

2.Aはf:id:AllNipponAtama:20190410042012p:plain待ち、Bはロックオン待ち

3.Aはf:id:AllNipponAtama:20190411144232p:plain待ち、Bはf:id:AllNipponAtama:20190410042012p:plain待ち

4.Aはf:id:AllNipponAtama:20190410042012p:plain待ち、Bはf:id:AllNipponAtama:20190411144232p:plainは待ち

5.AB共にf:id:AllNipponAtama:20190411144232p:plain待ち

6.AB共にf:id:AllNipponAtama:20190410042012p:plain待ち

 1もしくは2の時、あなたが果敢にアタマする事で得をするのはBです。指運次第であなたはAと同聴にも放銃にもなります。もし放銃ならばBはノーリスクで局回し、もし同聴ならばBはただ次に引いた生牌と待ち変えすればいいだけです。しかも、和了りやすい方(f:id:AllNipponAtama:20190411144232p:plain持ち持ちならばf:id:AllNipponAtama:20190410042012p:plainf:id:AllNipponAtama:20190410042012p:plain持ち持ちならばf:id:AllNipponAtama:20190411144232p:plain)の方が枚数は多いのですから圧倒的にBが有利です。

 3もしくは4の時、あなたは無謀にもアタマする事で確実な死を招きます。八角さんをオーバーソウルして牌を食べるくらいしか逃げ場はありません。

 5もしくは6の時、あなたは祈りながらアタマする事で同卓者に「期待度50%のスペシャルダブロン演出」をプレゼントします。もしここで同聴に取れたところで和了の可能性はきっかり1/3。ぶっささったらダブロン分の素点と祝儀を大献上です。傍目で見ているとめちゃくちゃ笑えます。

 「べらんめえ、ここでアタマしなくてこの後どうするってぇんでえ!」と無知な東京モンは江戸言葉でブチキレてきそうな所ですが、どうすればいいかはちょっと考えなくてもわかりますね。さっさとスルーして今通ったf:id:AllNipponAtama:20190410144139p:plainをそっと切って下さい。ただそれだけで、安全にハダカまで辿り着く道筋が約束されました。1~4そのいずれのパターンも、我慢して待っていれば最終的には5か6に辿り着きます。その時に、絶対にf:id:AllNipponAtama:20190411144232p:plainf:id:AllNipponAtama:20190410042012p:plainのどちらかは毀れるんです。その時こそ満を持して高らかにこう言いましょう、「アタマッ!」と。

 

おしくらまんじゅう、おされてなくな

 では最後に、年若くして真理の一端を掴んだ1人の青年の祈りをみなさんで見守りましょう。

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(twitterより引用)

ドッカーーーン!!!ホームラーン!!!

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(twitterより引用)

にぶいちおすし。f:id:AllNipponAtama:20190411165301p:plain選べんもんかね、しかし。

それではみなさん、またお会いしましょう。ゴッツァンデス!